備中を美味しく食べよう倶楽部 浅口市

三宅理加 
食生活アドバイザー、
NLPマスタープラクティショナー
大阪府出身 浅口市寄島町在住 料理教室Kitchen拵(コシラエ)主宰。心とカラダに
心地よいお料理と空間を提案しています。
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リーダー 三宅理加さん
ガラエビ出汁の素麺、鱧のラタトゥイユ
鱧団子をつくり、野菜と煮込みます
試食
ガラえびで出汁をとる
新鮮な食材 がらエビ、鱧

テーマ「命あるもの最後まで美味しい料理で伝統産業と食」

​料理教教室 8/3 浅口市健康福祉センター

  えびだしそうめん・はものトントコ汁・酒粕ディップ

浅口市

●地形の特徴

岡山県南西部に位置し県内最小面積市。北は矢掛町に隣接する遥照山系の山懐に広がり、南は漁業や牡蠣の養殖がさかんな寄島町があります。 山と海両方の自然が豊かな町です。         

●気候の特徴

瀬戸内式気候で温暖少雨。自然災害が少ない。

●歴史的背景

2006年鴨方町、金光町、寄島町が合併して浅口市が発足。倉敷市、福山市のベッドタウンとなっている。製麺、酒造、植木、制帽、ストロー生産などの伝統産業を営む中小企業が多く存在する。

●産業の歴史

金光地区の植木、鴨方地区の手延べそうめんやうどん、寄島地区の漁業。また梨や桃などの果物生産も盛ん。昔は小麦を生産していたことから(麦わら)帽子やストローの伝統産業も行われている。また、酒造業も盛んで(備中杜氏)現在も酒蔵が4軒残っています。

●現在の状況(人口、年齢層、産業、教育、観光など)

人口33448人(2018,4.1現在)高齢化が進み人口も減少傾向。天候が安定しているため日本最大級の反射望遠鏡を備えた天文観測所や日本の歴史公園100選のかもがた町家公園、絶滅危惧種アッケシソウの本州唯一の自生地などがあります。

※調査機関、資料など

市役所(産業振興課、地域振興課)
商工会(平成23年度発行:浅口地域の伝承料理パンフレット)
図書館
地元のおばあちゃん、食堂、漁師さん
インターネット

料理背景

エビ出汁素麺

瀬戸内地方では昔からお祝い料理として鯛めんが有名だが鯛は高級魚であり結婚式などの特別料理としてふるまわれていた。
普段は豊富に獲れるがらえびなどの小えびを煮てだしにしていた。
生えびだけではなく干しえびにして旬以外でもだしとして利用されている。
麺に関しては、清流があったため水車を使った製粉が発展したこと、そして寄島の塩(昔は塩田があった)、鴨方の小麦を利用した製麺業が冬場の農家の副業として発達した。

洋風トントコ汁

商品価値の少ない雑魚をたたいてミンチ状にし、旬の野菜を加えた栄養たっぷりのお汁。山間部で作られる「フナ飯」の沿岸部版。先人の知恵がつまった工夫のお料理。料理名の由来は魚の身をミンチ状にするため包丁でたたいた音からと言われている。小骨の多い魚を無駄なくすべて食べきる始末料理で、昔はねぶとなどの小魚を用いて作られてきたが、今回は食べやすさを考慮してはもを用いて、洋風の料理にアレンジした。
そうめんまたは冷麦に添えてもおいしい。

酒粕のクリームスイーツ

耕地が少なく、農業・漁業の閑散期である冬場の収入源として酒造業が盛んになった。 備中杜氏は全国に名を馳せ、特に寄島の杜氏の数は圧倒的だったと言われ、伏見や灘へも樽売りしていたくらい盛んであった。浅口市では今でも4軒の酒蔵が残っている。副産物である酒粕で甘酒、野菜や魚の粕漬けが作られている。今の時期は留め粕という熟成が進み、甘みもある酒粕が出回るが、板粕や新しい粕で作るときは好みではちみつなどで甘みを加えた方が食べやすくなる。

​まとめ

まとめ (三宅)

講座後の参加者への質問でも海老出汁そうめん、トントコ汁を作ったことがある人はほとんどいなかった。酒粕を使った料理は粕汁か焼いて食べるか、お一人粕漬けにすると言われたくらい。何よりも、旬の地元食材は美味しい!という経験をたくさんの方にしていただくことが必要。今回のような料理講座、メディアでの紹介、料理店などで地元食材を使ったメニュー提供
(子供も喜ぶアレンジメニューも含め)などを生産者さんを巻き込んで展開していくことが重要。地元の方々への訴求はもとより、その土地へ行かないと食べられない、というのは大きなセールスポイントになりうる。県外やインバウンドに対するアピールから入って地元で見直される、という方法の方が効果的?とも考えられる。外にいるからこそ、その価値に気づくということは自身の経験を通して感じること。但し、1地区では訴求力も集客力も弱い。生産者を巻き込むのと
同様に各地域と連携してALL岡山でのアピールがカギになると思う。旅行に行く時(遠方からなら尚更)はいろいろ立ち寄りいろいろ買い回りしたいと思う…と思う!伝統料理の継承から少し離れたが、拡大解釈して…岡山の食材を活かした料理を、岡山の素晴らしさを、たくさんの方々に知ってもらいたい。

まとめ 講師:村田裕子

初回の浅口市の講座では、三宅リーダーの詳細なリサーチにより、豊かな地域資源の魅力を再発見できた。食材と真摯に向き合い、食文化を築いてきた先人の知恵、街の歴史にもふれられたことは大変意義深い。
現代の食事には●作りやすさ●食べやすさなどがキーワードになるが、えびだしそうめんにおいては、市販のめんつゆにはない本物のおいしさと向き合うことができたのではないかと思う。洋風トントコ汁では子どもたちにも食べやすいアレンジにも挑戦。えびだしそうめんの殻も身もともに無駄にしない食べ方、トントコ汁の小魚をトントコたたいて骨ごと食べる食べ方、酒粕の酒を絞った粕の食べ方、どれをとっても食材を無駄なくていねいに食べることの大切さを教えてくれる料理であった。次世代につなげていく新しい郷土料理を生み出し、広めていく第一歩になったと思う。
今後もばらずしのようなポピュラーな郷土料理だけではなく、地域の四季とつながってきた日常食をメインにした郷土料理を学んで、知って、食べる講座としたいと願う。

まとめ (備中を美味しく食べよう倶楽部 浅原)

今年度事業初めてとなる浅口での開催。開催日まで7地区10名のリーダーを集めるのに

時間がかかり、開催日までの厳しい日程にも リサーチ、レシピ案、場所確保などに

スピーディーに対応して頂いた 浅口リーダー三宅さんには感謝している。

漁港の町、素麺の町、産業の町としての浅口市。 寄島漁港は県内でも有数の漁港である。しかしながら夏の魚を家庭で食べる事が少なくなった。 農業者と違って 漁業者は裕福だと

感じていたが、始末料理で雑魚まで美味しく食べ、 生き物を最後までありがたく頂くという

思いが感じられる。

主に夏の魚は酢〆や酢漬けにして保存する事も多く、現在でも県南の惣菜コーナーに魚の南蛮漬けが多いのもその名残ではないだろうか。

 

漁業者が冬の閑散期に酒蔵などで杜氏として働いていて、料理にもそれが活かされている。

(粕汁、貝の粕漬け、味噌漬けなど)

備中の瀬戸内沿岸地区でも、流通拠点としての玉島地区、漁港である寄島、笠岡地区、

そして今でも多く残る酒蔵や味噌醤油製造や麺製造 全く違う食の地域である事を発見する。

 

祝い麺である鯛素麺は昔より婚礼の時にするハレの食、そして 雑魚ものを食べるケの料理。

歳時を通し、ハレとケをはっきりと区別した伝統料理は日々の食卓を楽しくさせるに違いない。

 

旬を感じ、自然の運行に即した生活のリズムが形成され、それを食を通して伝えていく。

今後の6地区にも期待したい。