備中を美味しく食べよう倶楽部 井原市
株式会社卵娘庵
ひよこさんちの直売所
京都から嫁ですが、芳井町の山と川の綺麗な景観、そして赤土のごんぼうの田舎飯を探してみたいと思います。 HP
渡邊ももこ
菓子工房よいち ばあちゃんの作った明治ごんぼうを使ってかりんとうを作っています。菓子工房よいち 井原市芳井町から生まれた素材の力を味わってもらいたいです! FB
テーマ「伝統文化の町に伝わる山の幸のご馳走」
料理教教室 11/29 芳井町の生涯学習センター
鶏まぶ し 焼き唐馬(からうま)まん 塩キャラメル大学芋 干し柿とバターのミルフィーユ
井原市
●地形の特徴 岡山県南西部、広島県との県境に位置する市です。
一級河川「高梁川」の支流である「小田川」が広島県神石を源に北から南に
流れ、市の中心部の小田郡矢掛町方向に流れを変える。
芳井・美星地域では赤土の美味しい高原野菜が豊富である。
●気候の特徴 全体的には温和な気候に恵まれ、年間平均気温は約13~15度。
年間降水量は1200ミリメートル前後。
●歴史的背景 井原市ゆかりの偉人 北条早雲・那須与一・雪舟・平櫛田中・
平成17年井原市、後月郡芳井町、小田郡美星町が合併し「井原市」となる。
●産業の歴史 繊維・自動車部品工業・電子部品・食品容器製造・鉱業などが盛ん。
デニムの聖地。ジーンズの町・井原デニム
●現在の状況(人口、年齢層、産業、教育、観光など)
4146万人・昭和一桁生まれと団魂の世代が多く、年齢が低下するに従い
減少し、若い世代は、年齢が上がるに従い増加していますが、20~24歳では
男女ともに減少しています。
*ゆるキャラ でんちゅうくん 市内出身の彫刻家”平櫛田中”の作品「鏡獅子」をモチーフに作成。
2013年6月1日デビュー。
*高越城址・那須与一の墓・嫁いらず観音院・天神峡
⋆子守唄の里(高屋)
料理背景
井原ひつまぶし風
岡山県は、全国でも養鶏が盛んで飼育羽数はベスト5に入るほどです。その中でも井原はトップで、多くの鶏たちがいる町です。そんな鶏と卵に溢れている井原から鶏まぶしの提案が生まれました。
唐馬まん【明治ごんぼう】
井原市芳井町明治地区は、標高400mの高原の重粘な粘土質の赤土畑で、そこでじっくり力強く育ったごぼうのことを明治ごんぼうと言います。
一般的なごぼうと比べ、収穫までの期間が2~3ヶ月長く必要で、木の枝のように太くなりますが、その身は真っ白で柔らかく非常に香りが良いのが特徴です。そのごんぼうを、きんぴらにする際に唐辛子を加え、うんまい!うんまい!うまい!と昔の人が言ったことから、きんぴらのことを「唐馬(からうま)」とよんでいると聞いています。
さつまいもスィートポテト
さつまいもは、別名「甘藷」「唐芋」と呼ばれる通り、中国から伝来した甘い芋です。井原で、サツマイモが盛んに栽培された背景には、なんといっても温和な気候とミネラル豊富な土壌(赤土・粘土質)にあります。こうした井原の土質は、養分を蓄える力が強く芋がじっくりと育つので、蜜を多くんだより甘い芋が収穫でき、また安定した量が収穫できることから、井原の農家の経済を支えてきました。
干し柿バター
小田郡矢掛町の西部に位置する山ノ上地区では、標高が高く秋の低温と無霧という条件を生かして、昔から干柿つくりが盛んに行われてきました。
秋になると、干し柿栽培用のハウスには、鮮やかな朱色の柿すだれが連なります。12月第3日曜日には「山ノ上干柿まつり」が開催されます。
まとめ
井原リーダー 渡邊ももこ
今回、井原の昔からある、その地域ならではの食材をつかって、新しい食べ方、違った角度からの見方ができたこと、知れたことが、私自身とてもおもしろく興味深いものでした。
そして、各家庭に帰っても、また作ってみよう!家族のみんなにも食べさせてあげたい!と思える先生のレシピにも、ふふふっと笑いながら楽しく料理ができた雰囲気にも心が踊りました。
今までの講座の改善点や注意点を参考にできるだけの下準備(調味料などプラスチック容器に入れて各テーブルごとに量って置いておくなど)は
したものの、
①先生のガスコンロが1つ使えなかったこと。
②当日、気温が低く暖房を入れたが、焼き唐馬まんの生地の発酵に時間がかかったこと。→先生が熱したフライパンの上に生地を入れたボールを置いて発酵を促すという対応をしてくださった。
③塩キャラメル大学芋のさつまいもをバットの上で冷ますのに、ひっつき防止のオーブンシートの用意を忘れていたこと。
④砂糖や油など足りるだろうギリギリの量で用意したので、もう少し余裕のある準備をしたほうがよかったこと。
⑤食材を切ったり炒めたりした後あら熱をとるために必要なお皿を、テーブルに用意していなかったため、その都度食器棚に取りに行ってもらい
時間がかかったこと。
⑥吸水性の高いふきんを各テーブルに用意したが、もう何枚かあったら片付けがはかどったのではないか。
などが反省点です。
料理をつくるみなさんが楽しそうに、わいわい言いながらできたこと。
自分たちでつくったものを、おいしいなー!私でもうまいことできたなー!この作り方は新しいなー!と満足感たっぷりの笑顔で食べて頂いていたこと。
私も参加させてもらえて幸せなひとときでした。
ありがとうございました。
井原リーダー (井原 江尻教子)
良かった点
・地域に根差した食材が選ばれていた。(明治ごぼう・干し柿・さつまいも等)
・昔懐かしい「唐馬まん」から、斬新な「干し柿のミルフィーユ」まで、バラエティーに富んだメニューだった。
・どれもみな美味しく、参加者にとても好評だった。
・事前に、調味料を計量し各テーブルに配分していたので、時間ロスが無く、計量ミスも防げた。
・完成見本用の器が料理を引き立てて、SNS映えして良かった。
・井原市の地域創生課の職員さんが、井原市のPRの為来場し、パンフレットを
配りながら井原市についてお話したのが良かった。
・お誘いした方々が、勉強になったと、とても喜んでくれたと同時に、私自身も備中の郷土料理、食文化に対する意識が向上した。
改善点
・メニューによって、室温調整が必要だったが、空調管理が上手く出来なかった。
・熱源(ガスコンロ)の故障があった。(事前チェックが足りなかった)
・開始前に、各テーブルのガス元栓を開けておくこと。(始まってから、ガスが開通していないことが分かり、慌てて元栓を開けて回ったので、時間ロスだった)
・消耗品の不足(クッキングシート、お持ち帰り用パックの輪ゴム等)
藤井美佐
今回のイベントを通して良かった事は、地域の事を外側から見つめ直し、地域の食材を知り、昔からの伝統食を今風にアレンジして伝える事が出来た事です。
その中でも"唐馬まん"は、初めて聞く言葉であり、地元のおばあちゃん達が作ったグルメ!
これを是非ともB級グルメとして全国の方々に知って頂きたい!と思いました。
また、簡単で美味しいレシピなのに一工夫されてるお料理は、流石村田先生!と先生の実力を間近で習えてとても感激しました。
岡山に嫁に来た私には井原の事を初めて勉強する場になり、地域と繋がり、井原市とこの先地域おこしに結びつくよう頑張ります。
また、この企画を通して備中地域のリーダーさんと繋がった事も私にとって大きな収穫でした。
この企画を考えて下さった浅原さんに感謝してます。ありがとうございました。そしてお疲れ様でした。
講師 村田裕子
井原市は、リーダーが生産者であり、また岡山農業女子のメンバーでもあったことから、リーダーの生産している特産品を軸にして、古くから地元で親しまれてきた食べなれた料理をベースにしたメニュー構成とした。
ピックアップした食材は、鶏肉、卵、ごぼう、さつまいも、干し柿。
主食と主菜を兼ね備えたメインディッシュは、岡山県外の郷土料理、ご当地メニューをリサーチし、名古屋の櫃まぶしからヒントを得て、鶏まぶしを考案した。
一見、鶏の照り焼き丼ではあるももの、①そのままで、②温泉卵と混ぜて、③香味野菜をのせて、④だしをかけてと四段階に分けての食べ方提案をすることで、食べなれたメニューのマンネリ化からの脱出をはかった。
からうままんは、きんぴらごぼうを使った蒸しまんじゅうで井原の郷土料理である。「蒸す」という調理行程を身近なフライパンにおきかえて、作りやすさをアピール。中華の焼き小籠包の手法を取り入れたかんたんレシピである。
さつまいもは、みんなの好きな大学芋を揚げないという調理法で作りやすさをアピール。さらにあめがけに塩キャラメルとアーモンドスライスを使用して、おしゃれなスィーツに昇華させてみた。
干し柿は、おやつのイメージの強い食材ではあるが、ワインなどのおつまみにもできるようバターを組み合わせてみた。
若い世代に訴えるといえども、いわゆる奇天烈、奇抜なメニューではファンはつきにくい。食べ方、作り方、盛り付けなどの小さなアレンジの積み重ねで、
郷土料理、特産品の価値があがることを知ってもらいたい
備中を美味しく食べよう倶楽部 浅原真弓
井原は主に農業女子、実際に農業に関わっているお二人と 明治牛蒡の6次産業化に取り組む3名のリーダー。 井原市との連携もうまくいっている様子で、当日は観光課からも
参加頂き、たっぷりと井原のPRをして下さった。
当日のメニューの中でも面白いのは、「唐馬まん」。牛蒡の産地として昔からキンピラ牛蒡の
事を「唐馬(辛くてうまい)」といっていたそうで、主に明治でそう呼ばれていたらしい。
地元で昔から親しまれているピリ 辛のきんぴらごぼう)が入った蒸まんは、井原市の
新しいB級グルメとして盛り上がってほしいと願っている。
また特産のサツマイモも塩キャラメル大学芋として、油であげずに簡単にできるので、
唐馬まんまん、干し柿とバターのミルフィーユ同様、食べ歩きできるグルメとして、浸透していってほしい。
農業者による6次産業化も広がりを見せているが、そこにいかなければ食べれないB級
グルメで新しい井原の食を発信してほしい。